このエントリーは前編からの続きになっています。
前編:100日目の父:赤ちゃんが生まれて100日が過ぎて。私はいかにして、親馬鹿と呼ばれるようになったのか(1/2)
生後0日~一週間:
生まれて最初の一週間は、妻と赤ちゃんは病院に待機です。
病院では妻は赤ちゃんのお世話の仕方を教わったり、いくつかの検査を済ませるようでした。
その間、私も出来る限り早めに仕事を切り上げて、病院に足を運びました。
それは、赤ちゃんに会いたいという気持ちよりもむしろ妻を気遣う気持ちと、『パパは赤ちゃんに会いにいくのは当たり前』という義務感に近い感情からだったと思います。
はじめての抱っこ
うちの子を含め、生まれたばかりの赤ちゃん達は、全面ガラス張りのベビールームにずらりと並んで寝ていました。生まれて幾日も経たない赤ちゃん達が一列にベッドで寝ているその光景はまさに圧巻。
(この子達が居れば、世界の未来も安泰だ。。。)
並んだ赤ちゃん達を見ていると、本当に何の根拠もなくそう思えてしまうくらいパワーを感じます。これが若さか・・・(0歳だけど)
さて、そのベビールームに入る事ができるのは、基本的に両親(パパとママ)だけのようで、じいちゃんばあちゃん達は部屋の外で待機しています。
パパの私は勿論その聖域に入室可能。念入りに手を洗い、帽子と前掛けをしてベビールームにいざ突入。
…うちの赤ちゃんはスヤスヤと寝ていました。
まずは妻がうちの子を抱っこして、私に渡してくれます。
「動くから気をつけてね」
(・・・動く?)
そう言って渡された赤ちゃん、とても軽い、小さい。
ピンッ!
そして、動く。
ピクッ!(足を勢いよく伸ばす!)
寝ているのにキックかよ!そして時折手をバタバタ!ひょっとしてこの子、寝相が凄く悪い???
ジタバタ暴れる我が子を間違っても落とさないようにおっかなびっくり抱っこ。時々動くので気は抜けませんでしたが、しばらくの間抱っこしていました。。
(この頃からよく動いていましたが、うちの赤は今でも寝相が物凄く悪いです。)
そんなこんなで最初の一週間は病院に通って、抱っこする日々。
当時の赤ちゃんの印象は、「いつも寝ている」「小さい」、そして「よく動く」でした。
生後一週間~20日:
退院、妻の実家へ
産後の経過も順調との事で、一週間後に妻と赤ちゃんが退院することになりました。
今までは妻の実家から車で10分程度の所に妻と2人で住んでいましたが、日中、仕事で自分が居ない事も考慮して、これから一ヶ月程度、妻と赤ちゃんは妻の実家に住むことに。
その間私は1人暮らしです。イエス、束の間の独身気分バンザイ。
この時期は仕事が忙しかった事もあり、土日の片方で妻の実家に顔を出して赤ちゃんと対面する日々が続きました。
『赤ちゃんは泣くのが仕事』とはよく言われますが、うちの赤ちゃんはあまりギャンギャン泣かず、ミルクが欲しい時でも「ほにゃ~」と一声だけ泣いてました。そのせいで、今でも家族からはあだ名で「ホニャ」と呼ばれています。
この頃のブログ(生後約20日頃)
http://www.moco-moco.com/archives/2008/03/post-3.php
この頃はまだ親馬鹿ではなかった、と思います。
私の抱っこではすぐに泣き出してしまったり、なかなか寝なかったりした時期でした。いつも赤ちゃんと一緒に居る妻と比べて、自分が一緒に過ごす時間も少なかった事もあるのでしょう。
でも、妻の実家で赤ちゃんと一緒に寝ている写真をスナップされて、見てみたら2人とも同じ格好で寝ていたりして、親子なんだな、という実感は徐々に沸いてきていました。
生後1ヶ月~:
いよいよ赤ちゃんがやって来た
「退院して一ヶ月は実家で過ごす」
そう言っていた妻の言葉は、予定よりも早く翻されます。生後一ヶ月を待たずして赤ちゃんは妻と共に我が家にやってきました。
さような束の間の独身ライフ。こんにちは赤ちゃん。お、おかえりなさい奥様。
妻が戻ってきてから~生後2ヶ月を今思い出すと、まさにドタバタの期間だったと思います。
正直甘くみてました。私の一番最初の大きな勘違いを例にあげましょう。
「赤ちゃんは寝るのが仕事☆ ベッドに置けば勝手に寝ちゃう」
寝ないんですよ、本当に。
ヤツは寝ない。
他の子は解りませんが、少なくともうちの赤ちゃんは、ベッドにコロンと転がしても大声で泣き喚くだけで、決して1人では寝ようとしませんでした。
そして、様々な試行錯誤の結果、寝かしつけ方法は以下のように確立されたのです。
▽寝かしつけ手順(うちの場合)
- まずは立ち抱っこで揺らしながら寝かしつけ(15分~60分)
- 目を閉じたのを確認したら、更に15分程抱っこして熟睡モードに落とす。
- 熟睡モードになった赤さんをベッドにそっ~~~と置く
- 赤ちゃん熟睡!Congrats!
この3の部分がキモで、熟睡してない状態でベッドに置くとすぐに起きてしまい、なんと1からやり直しという無限ループ。一度の睡眠時間が数時間のうちの子の場合、この『寝かしつけ&ミルク』のコンボが数時間おきに繰り返されるわけです。
これは正直キツかった。細切れ睡眠がこんなに辛いとは思わなかった。立ち抱っこしながら揺すっていると、クラッと意識が飛びそうになるんですね。産休中でメインで寝かしつけを担当していた妻は自分よりも相当辛かったでしょう。
そうです。赤ちゃんがぐっすり眠れても、私達が眠れなかったら元も子もない。安眠を守るため、我が夫婦により新しい技術が開発されました。
それが新テクニック、通称『搭載(トウサイ)』。
これは抱っこ状態、つまり、赤ちゃんを搭載したまま一緒に寝るテクニックです。
2の状態で赤ちゃんが目を閉じたのを確認したら、抱っこ状態から後ろにゆーーーっくり一緒に倒れて、赤ちゃんを胸の上に置いた状態で一緒に寝るのです。
この技が生まれてから、火の発明により夜という時間を侵食した原始人がごとく、再び夜という時間を私達は取り戻したのです。…やっぱり夜は眠る時間だよ。
そして、親馬鹿に…
ここまで読まれた方はもう既にお解かりかもしれません。おそらく、この「搭載」を開発した時点で私は親馬鹿に目覚めていたのでしょう。
これからしばらくの期間、妻と私は赤ちゃんを文字通り「搭載」して一緒に眠るようになりました。赤ちゃんは今でも搭載されるのが大好きです。眠くなると、抱っこ~と胸に擦り寄ってくる我が子は「かわいくないわけがない」。
ですが、近い将来、1人で歩くようになり、喋るようになると、おそらく搭載して一緒に寝ることはなくなるのでしょう。
今からそれを考えると、少し寂しいですが、こんな私につける薬はおそらくないのでしょうね。
前編:100日目の父:赤ちゃんが生まれて100日が過ぎて。私はいかにして、親馬鹿と呼ばれるようになったのか(1/2)